血液検査で炎症がわかるところは?

分子栄養学


分子栄養学的な血液検査の読み方ですので異常があるときは必ず医師に診察して頂いてください。

  1. CRP(C-反応性蛋白):CRPは肝臓で産生されるタンパク質で、炎症が起こっていると増加します。炎症反応が活発な場合、CRPのレベルは上昇します。
  2. フェリチン:フェリチンは鉄の貯蔵タンパク質であり、肝臓や骨髄などで産生されます。炎症がある場合、フェリチンのレベルは上昇することがあります。
  3. 血清鉄:血清鉄は体内の鉄の状態を反映しています。炎症がある場合、鉄の代謝が変化し、血清鉄のレベルが低下することがあります。フェリチン>血清鉄
  4. γグロブリン:γグロブリンは免疫系に関与するタンパク質の一種で、抗体を含んでいます。炎症があると、免疫応答が活発化し、γグロブリンのレベルが増加することがあります。
    A/G比1.8が目安
  5. :銅は体内で重要な栄養素ですが、炎症があると銅の代謝が変化することがあります。炎症がある場合、血中の銅レベルが増加することがあります。銅>亜鉛(銅と亜鉛バランスが悪くなる)銅:亜鉛 10:9が良い
  6. 血小板(20):血小板は血液中の細胞片であり、血液凝固に関与しています。炎症があると、血小板の数が増加することがあります。
  7. 肝臓のAST>ALT ASTが上昇
    肝臓のAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)とALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は、肝臓細胞の損傷や炎症を示す肝機能検査の指標です。
    通常、ASTとALTの値はほぼ同じです。
    ASTがALTよりも高い場合、以下に示すようないくつかの理由が考えられます。
    アルコール性肝疾患: アルコールの摂取による肝機能の障害や炎症がASTの上昇を引き起こすことがあります。アルコール性肝炎や脂肪肝がASTの上昇をもたらし、ALTに比べてASTの値が高くなる場合があります。
    肝細胞の壊死: 肝細胞の壊死がASTの上昇を引き起こします。肝臓の疾患や急性肝炎、重度の肝炎、薬物性肝損傷などによって肝細胞が破壊されると、ASTの値が上昇します。
    肝臓以外の組織の損傷: ASTは肝臓だけでなく、心筋筋肉膵臓腎臓などでも産生されるため、これらの組織の損傷がASTの上昇を引き起こすことがあります。心筋梗塞筋肉の損傷膵炎などがASTの上昇に関与することがあります。
    ASTとALTの比率(AST/ALT比)は、肝臓疾患の診断や病態を判断するために使用される指標の一つです。AST/ALT比が2以上である場合、アルコール性肝疾患脂肪肝の可能性が高まります。
  8. 白血球(5000)(特に好中球)の数値は通常上昇します。
    ただし、具体的な数値は個人や炎症の程度によって異なります。一般的な基準値からの増加を見ると、通常の白血球数は4,000〜11,000/μL(マイクロリットル)の範囲ですが、炎症がある場合はこの範囲を超えることがあります。
    重度の炎症や感染症の場合、白血球数はさらに高くなることがあります。ただし、白血球数だけで炎症の診断を行うことはできず、他の炎症マーカーや臨床症状との総合的な評価が必要です。また、白血球数が上昇しているからといって必ずしも炎症があるとは限らず、他の要因(例: ストレス、喫煙、薬物の使用など)も考慮する必要があります。お付き合い頂きありがとうございます。ではまたお逢いしましょう。
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