溶血はどんな状態?

分子栄養学


分子栄養学的な血液検査の読み方ですので異常があるときは必ず医師に診察して頂いてください。

溶血とは活性酸素によって赤血球の細胞膜の破壊が亢進すると起こります。

コレステロール細胞膜の強度をみています

ASTとLDHは赤血球に含まれているので細胞膜が壊れるとで血管へ出てきます。

より敏感に溶血をみたければ

間接ビリルビン⬆️

赤血球が崩壊するとヘモグロビンの一部がビリルビンに変化するためです。0.6以上だと溶血しているのではないかと考えます。

(補足)
直接ビリルビンは胆汁に排出された後のビリルビン
間接ビリルビンは赤血球が分解された後のビリルビン。
総ビリルビンは直接ビリルビンと間接ビリルビンを合わせたもの

血清鉄⬆️ 赤血球の中にある鉄が血液中に放出されるためです。

網状赤血球⬆️ 赤血球の赤ちゃんです。貧血つまりヘモグロビンが少なくなると血を作ろうとしてくるからです。(正常値は9~10)

この項目をみて自分の赤血球は元気かどうかみてください。

ここから酸化ストレスについてです。

酸化ストレスではどんな項目をみれば良いのか

酸化ストレスって何?

酸化ストレスとは「酸化反応により引き起こされる生体にとって有害な作用」のことで、活性酸素と抗酸化システム(抗酸化物質)、抗酸化酵素とのバランスとして定義されています。ここでいう「酸化」とは、何らかの分子に酸素原子が結合することです。(健康長寿ネットより)

酸素がつくことは良いことだと思いがちですが、私達の体にとっては有害です。
金属が酸化するとサビますよね。体の中でも細胞、血管,臓器などがサビる事です。

間接ビリルビン(0.6) ⬆️ 細胞膜の脆弱化⬇️ 細胞の新陳代謝が落ちる

尿酸(4ー7) ⬆️痛風、砂糖過剰摂取,活性酸素が沢山出ている(活性酸素を止めることを考えないといけない、食事を見直すなど)
⬇️ATPの生産が落ちている(ミトコンドリアの疲弊)、抗酸化力が低下

血清鉄(100) ⬆️ ストレス過多、溶血(赤血球の破壊)

遊離脂肪酸(0.6)

⬆️インスリン抵抗性が高い ⬇️低血糖状態

脂肪組織から血液に放出され、エネルギーの源として活用される脂肪分です。

エネルギーとして利用されないときは、ブドウ糖と合成してできた中性脂肪として、脂肪組織に蓄えられています。

血液中の遊離脂肪酸が多いと、高脂血症になったり、インスリン抵抗性を強くします。
 

内臓脂肪は皮下脂肪に比べると、この遊離脂肪酸を活発に放出したり取り込んだりしていて、動脈硬化の進行により強く影響します。

また、内臓脂肪から放出される遊離脂肪酸は位置的な関係から直接、肝臓に入っていきます。すると肝臓では、脂肪からブドウ糖(血糖)を作り出す働きが活発になって、その結果、血糖値も上昇してきます。(糖尿病ネットワークより)

ミトコンドリア機能を反映している項目

GOT(AST)B6  GPT(ALT)B6  LDH B3 ALP (Mg,Zn) フェリチン(鉄の状態)
ミトコンドリアでATPを作るにはクエン酸回路を回してあげないと電子伝達系まで行きません。この補酵素がビタミンB群とMg,Znのミネラルです。

クエン酸回路とは、私たちの体の中でエネルギーを作るために必要な回り道のようなものです。
食べ物から得られた糖や脂肪は、まず小さなかけらに分解されます。
そのかけらの一つがアセチルCoAという名前のものです。
アセチルCoAは、クエン酸回路に入って、いろいろな化学反応を経験します。
その過程で、電子という小さな粒子を放出します。
電子は、ミトコンドリアという小さな工場に送られて、酸素と結びついて水になります。その時に、エネルギーが出ます。
そのエネルギーは、ATPという名前のバッテリーに貯められます。ATPは、私たちの体の中でいろいろなことをするために必要なエネルギー源です。

生化学的にクエン酸回路は、生物学的な代謝経路の一つであり、細胞内でグルコースや他の栄養素の酸化分解が行われる過程です。 この回路はミトコンドリア内で行われ、ATP(アデノシン三リン酸)や電子の受け渡し体系に必要な還元型補酵素も生成します。

クエン酸回路は以下のような主要な反応から構成されます:

  1. アセチルCoA(アセチル補酵素A)とオキサロ酢酸の反応によりクエン酸が生成されます。
  2. クエン酸は一連の酸化還元反応を経てイソクエン酸に変換されます。 この過程でNADH(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)とFADH2(フラビンアデニンジヌクレオチド)といった電子受容体が生成されます。
  3. 最終的に、オキサロ酢酸が再生され、新たなアセチルCoAが結合して次のサイクルが始まります。

クエン酸回路は、糖質、脂肪酸、および一部のアミノ酸の代謝に関与しており、細胞内でのエネルギー産生に重要な役割を果たします。

次に、亜鉛について説明します。 亜鉛は、重要なミネラルであり、体内のさまざまな生理的プロセスに関与しています。

亜鉛の役割:

  1. 酵素の活性化: 亜鉛は多くの酵素の補酵素として働き、酵素反応を促進します。 例えば、DNA合成、タンパク質代謝、消化酵素の活性化などが挙げられます。
  2. 免疫機能: 亜鉛は免疫機能の維持に重要な役割を果たします。 免疫細胞の正常な機能に必要であり、抗体の産生や免疫応答の調節に関与します。
  3. 組織の成長と修復: 亜鉛は細胞分裂と成長に必要

長期的な指標として

LDLコレステロール
コレステロールを作るには大量のATPが必要だからです。コレステロールの数値が上がって来たらミトコンドリアの回復の指標とも言えます。

抗酸化力をみる項目
尿酸 体内で抗酸化物質として働いています。ミトコンドリアでATP 生産に応じて尿酸値も変わります。

ではまたお逢いしましょう。

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